ワイヤ駆動式箸補助具
「みえ福祉用具アイデアコンクール2013 三重県作業療法士会賞」受賞作品


使い方
ワイヤー駆動式箸補助具は、プラスチック製の本体にユーザーの好みの箸を取り付けて使用します。一般的な箸の使用方法と同様に、母指の付け根に位置する箸は固定し、他方がリンク機構により開閉動作をします。可動側の箸の取付具にはワイヤーが繋がれ、手関節を尺屈するとワイヤーが牽引されて箸が閉じ、牽引を止めるとばねの力で自動的に箸が開く機構を有しています。重量は木製の箸を含めて約160gと軽量です。
ワイヤーの牽引を維持した状態でも、肘屈曲と前腕回外運動で箸先を口元に運びやすくするため、屈筋共同運動の一要素である尺屈で牽引する設計としました。本設計に限らず、ワイヤーを牽引する身体部位や運動方向を、障害状況に合わせて個別設計することが比較的容易である点がワイヤー駆動式の利点です。加えて、過剰に牽引した場合でも、箸先が交差することなく、閉じた位置で停止するようにストッパーを設けることで、牽引力の微調整が困難なユーザーも使用できる設計としました。

対象
一般的な箸や補助箸の操作に必要となる手指の随意運動の困難、あるいは手指の欠損などにより、箸の使用をあきらめていた人。

材料費
1500円
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